EGW151MS新ダイワのウェルダー修理!キャブ清掃で直らず!

今回お持込された機械が…
EGW151MS
「新ダイワ(Shindaiwa)」ブランドのエンジン溶接機兼用発電機です。
🔧 EGW151MSの概要

- 製品名:EGW151MS
- 分類:エンジン溶接機兼用発電機(ウェルダー)
- 用途:被覆アーク溶接、電動工具や照明機器の電源供給
- 特徴:
- 溶接と発電の同時使用が可能
- 軽量・コンパクト設計(乾燥質量83kg)
- 超低騒音設計(59dB(A)/7m)
- セル・リコイル併用の始動方式
- スローダウン機能搭載(無負荷時の自動低速運転)
- 防音型構造
EGW151MS新ダイワのウェルダー 不具合症状
エンジンが掛からない
どうやらエンジンの調子が悪くなっていたので数年倉庫に眠っていたそうです。
どのように調子が悪いのかも忘れてしまったらしく聞き取ることができず、難しい修理になりそうです。
EGW151MS新ダイワのウェルダー エンジン始動
とりあえずエンジンが始動せねば始まりません。
火花チェックと燃料チェックを行います。
火花はしっかり飛んでいるようでしたので、燃料のチェックに移ります。
燃料はタンクに残っていなかったのが救いです。
キャブレタ-と燃料フィルターを外してみると各部位で燃料が詰まっていました。
きれいに清掃してから取り付けして始動を試みると、エンジンが始動しました!!

EGW151MS新ダイワのウェルダー エンジン不調
エンジンは無事始動しましたが、エンジンの回転が落ち着きません。
上がったり下がったりを繰り返しています。エンジンはロビンEH25-2DSだったのでこのエンジンについて調べてみたところ210-5にあるパイロットジェットが怪しいということが分かりました。

パイロットジェットとは、主にキャブレター(気化器)に搭載されている非常に小さな燃料通路部品の一つで、エンジンの低回転域(アイドリング〜スロー領域)での燃料供給を担う重要なパーツです。
🔧 パイロットジェットの役割
キャブレターはエンジンに空気と燃料を適切な割合で送り込む装置ですが、パイロットジェットはエンジンがアイドリングしているときや、アクセルを開け始めたときの初動に対応しています。
- アイドリングやスロー走行時に、エンジンに必要な少量の燃料を供給
- アクセルを急に開けたときに空燃比が薄くなりすぎるのを防ぐ
- メインジェットが本格的に働く前のつなぎ的役割もある
🧪 パイロットジェットが詰まるとどうなる?
- アイドリングが不安定になる
- エンジンが始動しにくい/すぐ止まる
- アクセルを少し開けるとエンストする
- 燃料が薄すぎてバックファイヤーが発生する
パイロットジェットは非常に細い穴(直径0.3mm前後)を持つため、燃料中の微細なゴミや古いガソリンのガム質で簡単に詰まります。
EGW151MS新ダイワのウェルダー エンジン不調の原因

パイロットジェットは既にキャブオーバーホール時に清掃していたので、詰まり等ではないことは明らかでした。
では何が原因なのか???ねじ山でした。山がつぶれているわけではないのですが、エンジンが始動すると振動で閉まっていく様子が確認できたのです。
キャブ交換となると4万円程度かかってしまうしヘリサートなど使えるような場所でもなかったので、ねじ山に耐ガソリン性のシールテープを巻いてパイロットジェットをねじ込んでみたところしっかり固定されました。
調整してエンジンを始動したところ・・・絶好調
まとめ
長期保管の場合は、キャブレターのオーバーホールやフィルタなどの燃料系統は一度分解して清掃しましょう。
調整も忘れずにおこないましょう。
エンジン始動不良:バッテリーの劣化やセルモーターの故障が原因となることがあります。
スローダウン機能の不具合:センサーやスイッチの故障により、アイドリングが適切に調整されない場合があります。
発電出力の低下:オイルセンサーの誤作動や制御基板の不良が影響することがあります。
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